或る特別な出会い〜辻邦生のために〜2009/06/25
先日、出先でふらっと入った古本屋で辻邦生さんの本を沢山見つけて、我を忘れて全て買ってしまったのだが、重くて持ち歩くのが大変だった。けれどそれは嬉しい重さだった。
後でこの本との出会いは少しだけ特別なものだと思うようになった。それは先週の土曜日に図書館で借りて来たを読んだ時、辻さんの命日が1999年7月29日だということを知ったからである。この本は辻邦生さんが亡くなって3年ほど経って、奥さんの佐保子さんが書かれた本なのだが、途中、何度も涙が出てしまいそうになってしまうのに、時にふっと笑ってしまうようなエピソードがあって、佐保子さんの深刻になりすぎないよう、自分の悲しみを抑制しながら書かれた文章に救われて読み終えることが出来た。
間もなく亡くなってから10年が経つという日に出会った本。古本が沢山出回る作家ならそんな風には思わないけれど、滅多に出会わない辻さんの本との出会いは、やはり「特別」に思えてしまう。